「ボンディング加工」について

「ボンディング加工」ってご存知でしょうか?
殆どの皆様はご存知ないかと思います。

しかし、クリーニング業界では合成皮革の劣化と同じくらいに クリーニング事故になる可能性の高い衣類の特殊加工 です。

ボンディングとは「ボンド(接着剤)」「イング(している)」という意味です。
表の布と裏の布を接着剤で貼り合わせてある加工 です。

なぜこのような加工の物があるのでしょうか?

例1⇒ ウールの張りを高めるために、裏に綿の布(芯地)を貼って 形を崩れにくくしている。
例2⇒ 表地が薄い綿の布を、風通しを遮断し保温性を高めるために ポリウレタン製の布地を貼って 機能性を高めている。

他にも色々理由はありますがこの二つが主な理由です。
そしてこれが弱点でもあります。

例1 の、ウールと綿の相性はとても良く、しっかりと接着され、よほど粗悪な加工でない限り剥がれる心配はありません。
そして素材の寿命は共に長く、10年以上経っても双方とも劣化する事は少なく問題になることはまず無いと言われています。

稀に「ウキ」という剥がれる現象がみられますが、品物が粗悪品の場合か寿命が主な原因と考えられます。

しかし例2 の場合は、確実に製造から5~10年以内にほとんどの衣類に起こる可能性があります。
原因は、貼り合わせている素材の寿命と性質が全く異なるからです。

綿の寿命は10年以上ありますが、ポリウレタンの寿命は製造から3年~5年と一般的に言われています。
劣化の時間差があるということです。

表の綿や化繊は大丈夫でも、裏のウレタン樹脂がベトベトになったり、ボロボロして来たり、縮んで来たりします。
裏に引っ張られ、表にはシワが目立つようになります。
もちろんアイロンでは直せません。

こうなってしまったら、全て剥がしてしまう以外に方法はありません。

衣類に「ボンディング加工」と記載はありません。

但し、お直しで寿命を延ばせる事ができる場合もあります。
お困りの時にはクリーニング店にご相談下さい。